美祢市西厚保町にある雑貨店「select zakka＆テシゴト coconi（ココニ）」。レトロなヴィンテージ家具にナチュラルでかわいらしい手作り雑貨が並ぶ店内。ずっと見ていたくなるようなセンスの良い空間が広がります。coconiのオーナー・浜崎祥美さんにご自身が作る雑貨への思いやお店を開くきっかけについて伺いました。
──お店をオープンするまでの経緯は？
昔から手作業で何かを作ることが好きで、高校卒業後も染色や織りをする学校に通っていました。私は織りをずっとやっていて、作家活動をしていたこともあったんですけど、作るのにちょっと疲れた時期があり、一旦離れて他に自分が興味のあることをやろうと思って別の仕事をしていました。ですが、やっぱり物を作るのが好きだなという想いがあって、お店を開くことを決め、今に至ります。2015年10月にオープンして、丸6年になります。
──普段どんなものを作っているのですか？
これを作るという決まったものはなくて、そのときに作りたいものを作っています。
今は刺繍で小物を作ったり、がまぐちのアイテムを作ったりしていますね。
──この場所にお店を開こうと思ったのは？
この建物は、もともと築80年以上の3軒の長屋で、20年くらい前までは人が住んでいました。ここ最近はずっと使われていなかったのですが、いつかこの建物を使ってお店ができたらいいな、という想いを持っていました。私の実家所有の建物なので、空き家になっているから使っていいよと言われ、改装することにしました。
──ご夫婦で改装したとか？
自分たちで改装しようと決め、荷物を出し始めたのが2015年の年明け。主人が大工をやっていることもあって、2人で協力して改装作業を進めました。屋根に穴が空いていたので瓦を下ろして、室内も土壁を全部落として運び出す、という肉体的な作業が大変で、とてもしんどかったです。出来上がったときはうれしかったですけど、大変だったなという印象が強いです。
──お店のコンセプトは？
「日々の生活にときめきを」をコンセプトにお店づくりに励んでいます。「ときめき」というキーワードを大切にしています。
──どんな商品があるのですか？
刺繍のブローチや耳飾り、がまぐちのお財布やバッグ、紙ねんどで作ったかわいらしい小物など、手作りした雑貨を置いています。下関や厚狭、長門など、県内在住の作家さんのアイテムもあります。自分の好きなものを販売するというスタイルですね。
最近人気なのは「おしりちゃん」です。私が描いたフレンチブルドッグのキャラクターで、ステッカー、エコバッグ、キーホルダー、マグカップ、クッキーなどに展開して販売しています。同じ犬種を飼っている人が来てくださることも増え、ワンちゃんの話題で盛り上がっています。
──オープンしてから何か変化はありましたか？
オープンしたときは、誰にも言わずにひっそりとお店を開けたんです。自分の自己満足で始める気持ちだったので、誰か来てくれたらいいな、くらいのゆるい感じでスタートしました。
今はインスタグラムなどのツールがあるので、お客様がSNSで紹介してくれて、客層が広がったように感じています。だんだん固定のお客様が増えてきて、知ってもらえるようになったなと感じています。
──お店を開いてよかったことは？
いろんな方と出会い、お話できるのが楽しいですね。来られた方には、どういう雑貨が好きなのか、プレゼントなのか、お話を聞いて商品をすすめたりしています。
──今後はどんなふうにお店を続けていきますか？
そのときそのときでこんな感じにしていこうかなと思いながらやってきたので、これからも成り行きで進むスタイルを貫いていきます。そのときやりたいと思うものをやっていき、その過程で出会いや関わる方が増えてくればいいなと思います。
「青空市」といって、お店や作家さんに来てもらって、外のスペースで出店してもらうイベントを何度か開催しています。これからもそういうことが続けていけたらいいなとも思っています。
■select zakka＆テシゴト coconi
住所：山口県美祢市西厚保町本郷412（三澤医院横）
営業日：毎週木曜・土曜
営業時間：13時～16時
http://coconi.sunnyday.jp/2015/
https://www.instagram.com/coco2.55ni/